ポルシェ 911(996、997)、ケイマン&ボクスター(986、987)のレール選択

また1部の人だけが喜ぶマニアックなレールの話ですいません。

ポルシェ 911(996、997)、ケイマン&ボクスター(986、987)のレールレールについてのお話です。現状ではレカロさんからは上記車種用として下記のレールが設定されてます。

1. ボクスター(986)用 1013.031.1&2
2. 911(996)用 1013.016.1&2
3. 911(997)、ケイマン(987)、ボクスター(987)用 2013.031.1&2
4. 911(996)用 ウルトラローレール 2013.052.1

ただ、これだけ設定はありましても986、987、996、997は全て同一のレールで装着できます。
なので、986や996だからといって【1013.031】や【1013.016】の品番のレールを使わないといけないということはまったくありません。

1と2は品番こそ違えど同じレールで、こちらはデメリットが多いのであまりお薦めはできません。具体的に挙げると…。
・ポジションがかなり高くなる
・ドア側へかなりオフセットしてしまう(ステアセンターと体の中心がかなりずれる)
・スライドがけっこう渋い(重たい)
…といったところです。なので、986や996の方も【2013.031】のレールで装着してもらったほうがいいでしょう。

【1013.031】のレールと【2013.031】のレールの違いについては下記Blog記事の写真を参考にしてもらえれば分かりやすいかと思います。

ポルシェ 911(996、997)、ケイマン&ボクスター(986、987)の新型レールがかなりいい理由 その1〜4

3が今回新しく発売されたレールで、アウディTTのレールを基に僕のケイマンで何度かマッチングテストをして作りました。
ちなみに上の写真がTTのレールで下の写真がポルシェのレールです。

tt1.JPGtt2.JPG
9871.JPG9872.JPG

TTのレールはスライドレールに対して真下にフロア取り付けの穴がありますがポルシェのレールはスライドレールに対して10mmコンソール方向へ取り付け穴がオフセットしてます。他にはベルトバックルを固定するためのステーも少し変更を施してます。ポルシェはコンソールが大きいですから。

ではなぜ10mmオフセットさせてるか?それについては先日も少し触れましたが、ステアセンターをあえて0mmにせずに10mmずらしてます。それは装着出来ない、もしくは装着してもデメリットが多過ぎるシートが多くなるからです。具体的に言えばまずは干渉。オフセット0だとAM19-SPORTを装着のならコンソールとバックレストサイドサポート(脇腹のサポート)がかなり干渉。SR-6、11装着なら座面サイドサポートとコンソールが大きく干渉してきます。SP-GNにいたってはオフセット0だとコンソールとシートの間にベルトバックルのスペースが確保できずに装着すら出来ません。
なので干渉を無し、または極力小さくかつステアのセンターのズレがさほど気にならないレベルが10mmのオフセットなんです。10mmオフセットしてもAM19-SPORTはコンソールにまだ少し干渉はしてしまいますが。それについては詳しくはコチラ。

ケイマン×SP-GN EDEL+SP-JC ASM LIMITED part.3

最後に4です。
これはSP-G装着時に使用する専用のレールで、専用のサイドアダプターも付属されてます。ベルトバックル固定用のステーはスライドレール側には付いてなく、バックル固定はサイドステーに付属のプレートを付けてそれに固定します。下の写真の左側のレールがそれです。

bakkurutakasa.JPG

ちなみに右側のレールは3のレールにサイドアダプターを装着したものです。左側のウルトラローレールですが、1個あえて難点をあげるとすればベルトバックルの高さが少し上がってしまうこと。シートのサイドサポートよりも上に来てしまいますので…。これについては今度何かしら加工するなりで対策出来るかまた考えてみます。
逆にこのレール、SP-GやRS-G、TS-Gを付けるにあたっていいところはたくさんあります。まずは下記写真を。

ul1.JPG9871.JPG

左が【2013.052.1】のウルトラローレールで右が3の【2013.031】のレールになります。スライドレールに対してのフロア固定の穴位置を見てもらえれば分かりますが、オフセットしてません。なのでステアリングとシートのセンターがぴったり合うということです。
もう1枚下の写真を。

saidotakasa.JPG

左(奥)側がウルトラロー専用のサイドアダプターで右(手前)側が通常のサイドアダプターになります。見ていただいてのとおり、ウルトラローの専用アダプターのほうがシート固定の穴位置が低くなってます。なのでポジションを出来る限り低く…って方にはもってこいのレールです。ただし僕の身長だと下がり過ぎてRS-GやTS-Gを装着すれば前がかなり見にくくなります。とにかくそれぐらい下がります。

ちなみにこちらのウルトラローレールは本来はSP-Gシリーズ専用なんですが、サイドアダプターを若干加工することによってRS-G、TS-Gも装着可能です。

あと、品番【2013.052.1】の最後の1ってのは左席用って意味なんですが(2は右席用です)、このウルトラローレールは左右共用なので右席にも左席にもどちらにも使えます。


以上でそれぞれのレールの違い分かりましたでしょうか??
結論として…

SRシリーズやAM19などのリクライニングモデル装着時には3の【2013.031】のレールを使用。
SP-Gシリーズ装着時には4の【2013.052.1】のレールを使用。
RS-G、TS-G装着時には【2013.031】のレールにサイドアダプター(別売6,300円)を組み合わせるか、【2013.052.1】のレールを使用。さらにそれぞれのメリットとデメリットは…。
【2013.052.1】のレールだと、ステアリングセンターとシートのセンターが合う代わりにベルトバックルがシートのへりより上側に出てしまいます。さらには別売の6,300円のサイドアダプターが必要ありません。ポジションはかなり下がり、上方向へのポジション調整範囲は【2013.031】に比べると少ないです。

【2013.031】のレールだとステアリングセンターに対してシートの中心が10mmずれる代わりにベルトバックルがシートのサイドのへりより下側に来ます。【2013.052.1】に比べるとポジションは高めになりますが、それでも十分に低いと思いますよ。基本のポジション高が高い分上方向への調整範囲は【2013.052.1】のレールに比べて大きいです。


こんな感じですね。

ちなみに最後に、【2013.031】のレールで10mmステアセンターがずれると書いてますが、これもASMお得意のとある方法で解消できたりもします。詳しくはコチラをご覧くださいね。

RS-G/TS-G オフセットアダプター加工取付


今回も特定車種の濃い内容ばかりでスイマセン…。ASMでは僕が出勤の日には毎日ケイマンに乗ってきてますので今回のこの話を踏まえつつ実際の車でポジションも確認していただけたらと思います。
ちなみに来週末10月6日(土)〜9日(月)に大阪のセコハン箕面店で開催されるASM×RECAROフェアにはケイマンで行く予定ですので関西方面の方はその機会にぜひ実車にてぜひポジションをご確認ください。多分前日の金曜から居てますので。



AUTOBACS ASM YOKOHAMA×セコハン箕面店コラボ企画 RECARO ASM LIMITEDフェア!


ASM 野田 | 2007/09/25(Tue) 21:16:03 |

横浜にあるレカロシート販売店のRECAROに関する日々の出来事。

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