検証その1

mini.JPG

『今日のレカロ屋さん 8月12日(日)』で書いてましたミニのレールのロックが左右同時にかかりにくいって話。今日もミニへのレカロシート装着がありましたので早速この前思いついた方法でシートとレールを組んでみました。で、車に載せてそれぞれのボルトをボクの手順で締めていくと…

問題なし。1発で左右のレールはばっちり同時にロックがかかります。

でもまだ検証1回目。たまたま今回は…かもしれないですし、車両ごとの個体差もあるでしょうし。なのでこの方法での取付を今後何回もやってみてその理論が正しいのかどうかを検証していかなければなりません。うまく行って方法が確立すれば作業時間の大幅短縮は間違いないです。


おまけの情報公開。

SR-11やSR-6、通称IS05と呼ばれてるシートたち。それにシートレールを組むにあたっても実は注意点というかコツがあります。
多分ここまで気付いてる人やお店は少ないとは思いますし、これをしてどこまでよくなるかも正直分かりません。実はASMでもまだ皆に教えてなかったので(いあぁ、気付いた後に皆に教えたげるの忘れてました…)これを知ってるのはボク、それとボクといつもペアで作業してる畑中だけかと思います。なのでこれを読んだ方、特に取付をよくされる方などは今度確認して試してみてください。

まずは下の2つの写真を。

re-ru.JPGsi-to.JPG

左側の写真はコンソール側のスライドレールの取付部分、右側はIS05の同じく取付部分(底面)です。
左側の写真の真ん中ぐらいに銀色の小さな丸いのがありますよね。ちょうどシートレールとベルトバックルを固定するステーとをとめてるところなんですが、これの突き出し具合の大小によってシートの底面の鉄板部分に当たってしまうことがあります。当たってしまうとシートとレールの取り付け面の間にわずかな隙間が出来てしまいます。隙間自体はシートとレールを固定するボルトを締め付けていくことでなくなってしまうのですが、締め付けることによって今度はレールのほうに負荷がいくらかかかってしまいます。ひょっとしたら微々たるもので何の影響もないかもしれませんし、レールのスライドが渋くなってしまうほどのものかもしれません。スライドレール側を削ってしまってもバックル固定用のステーをスライドレールにとめてるとこなのでなんかあったら怖いですし、スペーサーを間に入れて逃がしてやることも出来るのですが、そのスペーサー分全体のかさが上がってしまいますので下の写真のようにシートフレーム側をほんのちょっとだけ削ってやります。

si-to2.JPG

ちょうど銀色になってるところなんですが、ご覧のようにほんのちょこっとだけです。ただ、場合によっては当たらない場合もありますので削るかどうかはその時々軽くレールをあててみて決めてます。
もしここの当たりのせいでレールに歪みが出てそれでスライドが渋くなったらせっかくのものが台無しになってしまうので念のためのものになります。削った後はもちろんサビ止めに黒のタッチペンでペイントして終了です。

取付されてる方なんかでこれをお読みになったらぜひそのあたり1回見てみてください。
ほんの些細なことですが…。
この記事のURL
https://autobacs-asm.com/blog/recaro/index.php?mode=res_view&no=38
ASM 野田 | 2007/08/13(Mon) 18:47:16 |

RS-G/TS-G オフセットアダプター加工取付

僕は取付が一番の専門なんで必然的にこの手のネタが多くなってしまいます。興味ない方…は読まないですよね、このBlog自体。なんで皆さん興味あると勝手に思っておきますね(笑)。

純正シートからレカロに交換するにあたり気になるのはアップダウンの高さだけではないです。左右方向への動きも気になるところです。レカロさんがWEBで公開してるマッチング情報によく『シートオフセット約○○mmドア側(レカロがドア側に寄る)』とかって記載を目にすることがあるかと思います。これがまぁおおよそこれぐらいドア側にレカロシートが寄りますよってことで、この記載があるとシートのセンター(体の中心線)とステアリングのセンターがずれてしまいます。


従来よりのシート、SP-Gシリーズ、SP-GTシリーズでしたらそれを解消するのにオフセットアダプターセットというのがあります。ですが、新しいRS-G、TS-Gはシートのお尻の部分をレールの間に落とし込んでポジションを下げるという構造になってますのでこのオフセットアダプターが使えません。

なぜ使えないか分かりましたでしょうか?例をRS-Gとして文を読みながら想像してみてくださいね。RS-Gのシェルケースのお尻の部分はまあるい形をしてます。通常のアダプターで装着するとします。左右のシートレールが2本ありまして、そのレールの間の中心線とシートの中心線は同じですよね。その状態でレールの間に落とし込んであるRS-Gのお尻はかろうじてレールに当たらないように設定されてます。分かりますよね。

で、オフセットアダプターで装着するとします。オフセットアダプターはアダプターの片側が垂直なL型ステーになってまして、通常のアダプターに比べて最大で20mm寄せることが可能です。ということはレール間の中心線とシートの中心線が最大で20mmずれます。レールの間に落とし込めるRS-Gのお尻はレールとシートの中心線が同じの状態でかろうじてのクリアランスなんでシートとレールの中心線がずれてしまうとRS-Gのお尻がレールに当たってしまいます。
分かります?なのでオフセットアダプターではRS-G、TS-Gは付けれないんですよ。
レールに対してシートを左右方向にずらして取り付けすることは出来ないということです。



通常でしたらね。

でもASMではお客さんからの『シートをもう少し右(ないし左)方向に寄せたい』という声があまりに多かったために何とか出来ないかな?といろいろと試行錯誤を繰り返し…現在では1つの方法に落ち着いています。
現状ではRS-G、TS-Gなどのサイドアダプターを装着してのバケットシートのみでリクライニングモデルでは出来ませんが、RS-G、TS-Gを装着してポジションアップなしでシートを左右方向へずらしたいって方はぜひご相談ください。

kakou.JPG

これは加工してサビどめにペイントした後の写真です。ちなみにASMではRX-7(FD)やロードスター(NA、NB)なんかでこの取付方法でよく付けます。


ただし、ステアリングセンターがぴったり合うよりももっと大事なこともあります。それはペダルと体の位置関係です。ステアリングがいくら体の中心と合ってても、足元のペダルを踏むのに体を、腰をひねらないと踏めないってのはダメです。特にマニュアル車のクラッチペダルですね。

例えばの例ですが、RX-8でマニュアル車だと、純正シートの人は試してみて欲しいんですが、クラッチペダルが少し右足側寄り(ブレーキペダル寄り)にあるかと思います。なのでクラッチを踏み込むのに少し左足を右足の方向に向けて踏み込む…つまりが腰を少し右方向にひなりながら踏むということです。あくまで少しですよ。これでレカロシートに交換するとどうなるか。レカロマッチングページでは『シートオフセットドア側約10mm(レカロがドア側へ寄る)』と書いてあります。なのでシートのセンターとステアリングのセンターは少しずれてしまいます。これをオフセットアダプターを使って矯正することは出来ますが、オフセットアダプターを使わずに装着するとシートが少しドア側に寄ることによってクラッチペダルが純正シートのときよりも踏みやすくなります。なので、ASMではRX-8へのRS-G、TS-Gの装着時はオフセットアダプターの使用はあまりお薦めはしてません。


ステアリングのセンターのずれか、ペダルのずれか、最終的にはお客さんの判断にお任せしますのでそのあたりもよ〜く気にしてみてください。そのあたりのディープな世界の相談にもASMではバッチリ相談に乗らせてもらいますので。
この記事のURL
https://autobacs-asm.com/blog/recaro/index.php?mode=res_view&no=25
ASM 野田 | 2007/08/05(Sun) 20:29:43 |

ベルトバックルのエンドキャップ

7月31日のBlogで書きましたコチラ。ココに使うものなんです。

P1020014.JPG

実際に付けてみるとこんな感じです。左がそのままの状態で右がそれを削ったもの。

P1020015.JPGP1020020.JPG

どうですか?スッキリさが全然違いますでしょ?ただこれはどの車種にも…って訳ではなく、使うケースはごくわずかなものなんですが…。けっこう最近からこうしたほうがキレイかな??と思ってやり始めたので以前にASMで取り付けされた方で短くして欲しいって方は付け替えますので言ってくださいね。
この記事のURL
https://autobacs-asm.com/blog/recaro/index.php?mode=res_view&no=20
ASM 野田 | 2007/08/04(Sat) 10:36:33 |

まだまだ精進… 違いは分かりますでしょうか?

P1010911.JPGP1010909.JPG

右側が僕が削ったレールの足で左側が畑中が削ったレールの足です。
その違いは分かりますか?少し左側の写真のほうがボケてしまってますが、よく見ていただくと削った表面がギザギザと波打ってるの、分かります?

拡大してみました。
911.JPG

削った銀色の部分で光ってるところと少し影になってるところとがあるの、分かりますでしょうか。そこがデコボコになってて波打ってる部分なんです。当然ながら「はい、やり直しー!もう1回」。それが2回ほど続いた後、畑中の手からレールと工具を僕が奪い取ったのは言うまでも無く…。
でもその後にキレイに削れる削り方、きっちりと彼にレクチャーしといたので後2回ほど削ればまったくキレイに削れるようになるでしょうね。飲み込みの早やさと負けん気の強さが彼の取り得です。僕に「プッ…」とか「ニヤニヤ…」と笑われると悔しいみたいなので追いつこう追い抜こうと澄ました涼しい顔しながらも内面は必死なのがおかしいです。


1年前の夏…、まだASMに来たばかりの畑中謙二くん。
1作業ごとにあっぷあっぷで週末になると終日顔じゅうから変な汁(汗とも言います)を出し、それをツナギの袖でぬぐって、ぬぐって、ぬぐって…、夜になると目の周りが真っ赤になっていたこっけいな畑中の面影は今はもうまったくありません。


7872.JPG


上のようなこっけいな顔をした彼を今年の夏はもう見れないのは少し寂しいですね(笑)。思えば1年で頼もしく成長したものです(背は150cm台からもう全然成長してないですが…)。僕もコイツに追い付かれたり追い越されたりしないよう日々精進です。まぁまだまだそんな気配は無いですがね…。


それにしても赤いです。目の周り…(笑)。
この記事のURL
https://autobacs-asm.com/blog/recaro/index.php?mode=res_view&no=15
ASM 野田 | 2007/07/31(Tue) 20:28:36 |

こんなに細かいところにも気を配ってます!

P1010926.JPG

上のはミニバンなどのシートレールによく付属されてるパーツの写真で、運転席と助手席のあいだがウォークスルーになってる車種に付属されてるいます。どこに使うかというと…。ベルトバックルを固定するボルトナットがあるのですが、それのナット側がレールの幅に比べて少し飛び出てしまいます。そのナットの部分に被せて使います。金属むき出しだと危ないですからね。
右と左、どちらも同じものですが、右がそのままの部品で左がそれを短く切ったものになります。

では短く切ることによって何が違うのか…??


見た目が違います。それだけのこと。ナットに比べると少し…いや結構長いんですよ。このカバーの全長(写真で言うところの高さ)が。それを短くカットすることによって付けた時の見栄えがスッキリとよくなります。また、室内のタイトな車で、まれにこのバックル固定のナットやボルトがコンソールに干渉してスライドの度にキズ付けてしまうんですが、それの予防にもなります。かなりシビアな車になりますと室内にシートを載せるときにキズ付いてしまう恐れもありますからね。
この小さな部品に施してある加工、多分誰も気付かないところかと思います。でもこういった細かなところにも少しのアイデア、閃きでいろいろな工夫を施して作業させてもらってます。取付の説明書はほぼまったく見ません。手順はどの車種もまったく同じですし、ケースバイケースでいろいろなことを施してますので。

ちょっとカッコよく言うと、

『説明書よりもかなり詳細なマニュアルが頭の中に入ってますので』

…と言ったところでしょうか。
この記事のURL
https://autobacs-asm.com/blog/recaro/index.php?mode=res_view&no=14
ASM 野田 | 2007/07/31(Tue) 20:26:38 |

レカロシート取付の最終調整

さて、今日日曜日はどんなお車にどんなシートの取付となりますでしょうか…?

夕方までの約6時間、7時間ほどで10数脚のシート取付というのはかなりハードなもんです。昨日土曜日なんかはうち電動シートも数脚ありましたので。こうなってくると時間との戦いです。単純にシートを外して付けてだとそれほどまでには時間はかからないでしょう。問題は取付した後の最終の調整なんです。シート交換というと割りと簡単な作業と思うでしょうが、ただ単にシートとレールを組んで付けてそれで終わりではないんですよ。比較的誰でもが簡単に出来る作業で取っ掛かりやすいでしょうが、実はかなり奥が深かったりもします。
さいしゅうの調整もすぐに済む場合は5分とかかりませんが、なかなかにてこずると僕と畑中のASMでのレカロ取付の最速のコンビでの作業でさえ30分前後はかかってしまいます。

・スライドロックが左右きっちりと同時にかかるか?
・スライドレールはスムーズに動くか?
・ベルトバックルをきちんと装着できるか?
・左右で装着の場合、左右のシートでの細かな違い(ボルト、キャップ、バックル、スライドの動きetc...)は無いか?

その他いろいろと細かなところを確認します。特にやはり時間がかかってしまうのがスライドレールの調整についてです。だいたい2人ペアになって1人がシートに座り細かくスライドレールを動かし、もう1人が足元、ないしはシートの後ろの足元でごそごそと作業してる姿が目に付くかと思います。ASM店内で取付待ちされましたらピットでのそういった光景をご覧になったことがあるかと思いますが、それがその最終の調整になります。もし今後ASMでの取付をお考えの方はそういったところもぜひ見てみてください。ピットでのその姿が見えましたら作業終了までもう少しとなりますので。

この記事のURL
https://autobacs-asm.com/blog/recaro/index.php?mode=res_view&no=12
ASM 野田 | 2007/07/29(Sun) 10:07:36 |

僕のノートは…

名前を書いても誰も死んだりしないので名前は書いてありません。
ですが、取り付けに際しての注意事項やデータはたくさん書き込んであります。

no-to.jpg

まだまだ最近付け始めた習慣なので、記入してあるページは少ないですが、これからどんどんと手が空いてるときは書き込んでいくつもりです。今までは実際に作業してて気付いた点、例えば「ここはこうするよりこうしたほうがいいな…」とか「この車だと○○のシートを付ける時はこれは注意しないとダメだな…」とかってことを全部頭の中に入れてました。で、それを弟子たち(おおげさっ!)に小出しに小出しに教えてたんですが、さすがに記憶の中だけだと曖昧にもなってきますので、きちんとノートにメモを取るようにしようということではじめました。今はまだノートにメモしてる程度ですが、今度はこれをきちんとフォーマットを作って車種ごと、シートごとにPCを使ってまとめていこうと思ってます。そうしとけば僕がノートに名前書かれてぽっくり行ったとしても問題なしということで(笑)。
この記事のURL
https://autobacs-asm.com/blog/recaro/index.php?mode=res_view&no=5
ASM 野田 | 2007/07/24(Tue) 23:46:35 |

横浜にあるレカロシート販売店のRECAROに関する日々の出来事。

Recent Entry

Categories

Book Mark

Search

Entry Archive

Login