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エンジン不調の原因 2018/06/27(Wed) 13:10:56
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岡山県にあるエンジンコンストラクター・戸田レーシング社を訪問しました。


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訪問の目的は、内部点検とオーバーホール作業を依頼したエンジンは分解・点検・洗浄まで終了したので、次の工程に向けた打ち合わせです。ASMでオイルパンを剥がして内部状況を点検したところ腰下には不具合はないと推測できたので、何が原因でF22Cに不調が起きていたのか興味がありました。


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原因はバブルガイドの摩耗によるガタツキです。左が正常/右が不具合の原因となったバルブです。F20C/F22Cは高回転高出力NAエンジンだからポート形状も独特で、バルブの露出部がとても長くなっています。これがかなりの速さで上下動するため、純正バルブガイドが徐々に削れてシャフト部との間にガタツキが発生し、シートリングとの着座不良が発生し圧縮漏れの原因になっていました。不具合バルブはシートとの当たり面が黒くカーボンを噛み込んでる状況です。当然熱引きも悪くなり、バルブ温度が上がり燃焼室側はより白く焼けています。他のバルブにも同様の症状が出始めていましたが、まずはご安心下さい。

問題は、F20C/F22Cなら修理しても同じ症状が発生するかもしれないと言う現実です。そこでTODA RACING強化バルブスプリングに変更してバルブの異常振動(サージング)を防止すると同時に、焼結合金の純正バルブガイドからレースエンジンに使用する高価なベリリウム製のTODA RACING特注バルブガイドに変更します。


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今回のO/H作業は、アルミピストンに鉄メッキされているのでピストンスカートが傷付きにくいメリットがあると言われる、HONDA純正ピストンを使用しました。でも外した純正ピストンを見ると、鉄メッキ処理+スズメッキだけされていてモリブデンコーティングされていない縦帯があります。新品ピストン製造時の品質チェック用らしいのですが、今回使用する純正ピストンのスカート部分には、TODA POWER定番メニューとしてモリブデンコーティング処理されていました。


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新品ピストン4個の重量差は最大1gもありましたが、TODA POWERの手磨きで重量合わせしてありました。純正部品でもエンジンコンストラクターが手がけるとひと味違うと思いませんか?ASMが戸田レーシング社にエンジンO/Hを任せるのは、これらのような気遣いを数多く当たり前にしてくれるからです。


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クラッチ操作に伴いスラストメタルに大きめの傷がついていました。今回発生したエンジン不調の直接的原因ではありませんが、急激なクラッチ操作やオーバーレブによる疲労は蓄積しますので、少し気にして操作するだけでエンジン寿命が延びるかもしれません。


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https://autobacs-asm.com/blog/asm/index.php?mode=res_view&no=3571


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