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ふら♪オレンジ号を斬る 2018/03/09(Fri) 14:45:51
180308_fura3_57.376_.jpg

出典:富良 十六(ふら♪)さんSNS

2017年12月。オレンジS2000のプライベータ―ふら♪さんが、ASM S2000 2号車の筑波スーパーバトルNAチューニングカーレコード57秒398を57秒376で破りました。 負けず嫌いの 敬意を表したASMは急遽参戦したAttack -2018- Tsukuba Championshipで57秒051を記録してS2000 NA最速を奪還し、今シーズンのタイムアタックを終了します。

ふら♪オレンジ号の筑波サーキットセクター3は驚きの速さで、九州男児NSXが記録したセクタータイムと800馬力トップフューエルS2000ターボのボトムスピードを超えています。来シーズンに向けて、ふら♪オレンジ号がAttack筑波2017で記録した57秒503と、ASMがAttack筑波2018で記録した57秒051を比較しました。


ふら♪オレンジ号  ( )内はASM S2000 1号車

57秒503(57秒051)

Sec.1 23.765(23.339)
Sec.2 23.889(23.529)
Sec.3 9.829(10.123) *九州男児NSX 9.869秒

最高速度 174.362km/h(189.640km/h)
最終コーナーボトム 149km/h(134km/h) * トップフューエルS2000RR 148km/h


180308_FS-1.jpg180310_FS_2_.jpg



最終コーナーのボトムスピードは1周の中で最も計算値と実測値に差が出にくいので、以下のように計算可能です


@ 遠心力(外向きの力)を求める公式 F=m×V²/R

A クーロンの摩擦力(遠心力と釣り合う内向きの力)の公式 F=μ×(mg+DF)




ボトムスピードの瞬間は前後加速がなく、等速円運動と見なすことができるので、@=Aが成立する。


m×V²/R=μ×(mg+DF)


どのパラメーターが支配的なのか判断しやすくするため、V=の形に変形しました。


V=√μ×R×g+μ×R×DF/m

摩擦係数μはタイヤが同じなら変わりません。最小回転半径Rも同じ、重力加速度gもどこまでも同じだから、変化する要素は質量mとダウンフォースDFです。1,019sから50sとか非現実的軽量化より、ドラッグを無視すれば様々なアイディアがあるダウンフォースへの取り組みが最も効率的なことが一目瞭然です。




V(速度)からDF(ダウンフォース)を逆算し、見やすくまとめました。ふら♪オレンジ号との大きな違いは、ダウンフォースで間違いありません。倍以上違うはずです。ダウンフォースを増やせばボトムスピードの差は減っていくはずですが、ドラッグとトレードオフの関係にありますので、筑波だけではなく鈴鹿や富士でもNA最速を目指すASM S2000 1号車の場合、やみくもに増やせば良いと言うものではありません。

来シーズンは5s(0.5%)軽量化してボトムスピードは134.442 km/h→134.48 km/h、さらにフロントディフューザー形状とリヤウィング装着位置変更によりダウンフォース10%アップを実現できれば134.48 km/h→135.314 km/hになります。昨日判明した、根本的に間違えたアライメントデータを修正してトラクション性能を取り戻しダウンフォース増強と軽量化すれば・・・筑波56秒台/鈴鹿2分10秒台が見えました。



この記事のURL
https://autobacs-asm.com/blog/asm/index.php?mode=res_view&no=3505


2015年10月富士テスト 〜 ラジアルNA筑波最速のカギは空力 〜


[3505] asm

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