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2017年12月 1号車鈴鹿テスト
2017/12/28(Thu) 17:46:47
REVSPEED鈴鹿サーキット走行会で、ASM S2000タイムアタック号をテストしました。
2010年2月に開催された
Suzuka de I heart Honda.
でSタイヤの2号車を走らせてから7年10か月、ラジアルNA最速マシン1号車を鈴鹿サーキットに持ち込んで、早くも2018年シーズンに向けたシェイクダウンです。鈴鹿サーキットはパワー・トラクション・エアロダイナミクスを高レベルにバランスすることが求められる世界有数のレーシングコースで、ここで速いHONDAは心から格好良いと感じます。
サクシードスポーツ市川さん・G.T WORKS寺崎源さん・NUTEC中野さんなどお世話になっているチームASMメンバーが見学に集まったり、お客様も一緒にタイヤ交換してくれた緩い雰囲気でしたが、心の中では富士と筑波で作り上げた1号車が鈴鹿でどこまで通用するか期待と不安でドキドキでした。
ステー延長によりミラー本体を翼端板の外に移設して、前フェンダー上面からリヤウィングに向けた空気の流れを整流したり、前ディフューザー翼端板形状を変更してカナード下面の空気流速を上げたり、ディフューザーのタイヤ前方アップスイープ部分にフィンを追加して安定性を向上させたり、筑波スーパーバトルに向けて導入していた空力デバイスは、鈴鹿では間違いなく効果を発揮するはずです。
ドライバーは加藤寛規選手、みんなが見守る中1号車はコースインしました。
1ヒート目。エンジンオイルとブローバイが3L近くオイルキャッチタンクに入り溢れて、被害が拡大しました。オイルキャッチタンクは2個/4Lの容量があるのにどうして溢れたのか、今回テスト最大の謎です。G.T WORKS寺崎源さんはサクシードスポーツ市川さんに『タンクの内部形状が悪いんじゃないですか?』と喧嘩を売っていましたが、戸田レーシング島田さんと電話相談した結果、溢れたのは水と保険を兼ねて余分に入れたエンジンオイルだから問題なしと判断して、とりあえず2ヒート目に臨みます。
【12/30追記】 エンジンルーム内タンクにはエンジンオイルが0.5L溜まっていました。オイル混じりのブローバイがリヤタンクと溢れた分で2Lとすれば、計算が合ってすっきりしました。
電動W/Pは全く問題なく水温は安定し、油温も103度で安定していました。ところがギヤ比が全く合ってなく、表も裏もストレートの半分手前でリミッターに当たります。そのままパンパンパンパン・・とリミッターに当たったまま走り続けたところ油温が113度まで上がる場面があったため、アクセルを抜いてクルージングしながら出したタイムは2分16秒922でした。現在のウェットサンプエンジンはトルクバンドが広いため、デフファイナルを4.3から4.1を飛ばして3.9までロング化がベストかもしれません。
2年間筑波テストして作り上げたASM S2000 1号車は、鈴鹿でも十分通用しました。ギヤ比さえ合わせれば3秒速い2分13秒台に中古ラジアルタイヤで確実に入るし、高速コーナーでのフラツキなど筑波の速度レンジでは表面化しなかった問題も分かりました。本気で『1号車でのタイムアタックは終わり』と考えていたけど、新たな課題と目標が見つかったので2018年も走ります。Sタイヤを履いて筑波スーパーバトル本番56秒台/鈴鹿2分10秒台で走る速さを手に入れ、ラジアルでもSタイヤでも日本最速を奪還します。
■2017年12月 1号車鈴鹿テスト 2分16秒922 装着タイヤ POTENZA RE-71R
ドライバー:加藤寛規選手
チーフエンジニア:坂上(ASM)
メカニック:阿部(ASM)
<ASM応援団>
市川さん(SUCCEEDSPORTS)
寺崎源さん(G.T WORKS)
中野さん(NUTEC)
柴田さん(PROKIDAI)
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