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横浜市中区、楽しい自動車生活を創り出すお店<ASM>をプロデュースしています。S2000・RECAROを切り口に、色々な話題をお届けします。


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シートポジション 2008/07/24(Thu) 11:19:46
723 mini IMG_1694.jpg

当たり前のことですが、(1)レカロシートを装着すれば100%腰痛が軽減されるわけではありません。当たり前のことですが、(2)工業製品なので組み立て方(取り付け方)ひとつでその使用感は大きく異なります。基本的要素として選択するレカロシートとそれをどう言う位置に装着するのかと言う2点で(1)の方向性が決まります。(2)については如何に高精度なベースフレームとスライドレールを使って製品化し、それをどう組み立てて装着していくかで決まります。

レカロシートを販売していて良くあるリクエストは「シートポジションを今より下げたいのですが可能でしょうか?」と言うものです。ポジションを下げる、これは車の運動性能を基準にシートポジションを決めるなら最も大切な要素かもしれません。例えばステップワゴンにフル乗車した状態で、その人達全員が立ち上がって後方に集まった状態と、全員が真ん中付近に寄り添って床に直接座った状態を想像してください。ハンドリングが全く異なることは実際にやらなくても容易に理解できることでしょう。そう、車体側の都合(センターコンソール有無・シートベルト脱着性・ペダル位置等)や保安基準を一切無視してポジションを決めることができるならF1のように、できるだけ真ん中より、1mmでも低く着座することが運動性能に有利なはずです。

ところが実際にそんなポジションで座ることは各種レギュレーションや車体側制約のため実現できません。近年のレカロジャパン製シートレールは、車体側の干渉を逃がしつつ、保安基準を満たしつつ(強度の他にも実に細かなレギュレーションがあります)、色々なタイプのシートに対応しつつ、まずユーザーが運動性能を求めてある程度の「ポジションダウン」を求めた場合にそれに対応できる設計になっています。上げる方向にはスペーサーを使ったり高さ調節機能がついたシートを選ぶことで対応することができますので、これは親切な設計だと思います。

ASMの車を例に挙げると、S2000(1号車)は内張りカーペットまで撤去したストリートカーとしては究極の車なので、シートも通常の車よりも1ランク低い位置まで下げてサーキット走行しています。低さがタイムに直結しますから運動性能重視の自然な選択です。S2000(3号車)は内張りが全部着いている普通のオーナーカーです。この車にも1号車と同じRS-Gが装着されていますが、ポジションは1号車よりもやや高くセットしてあります。それでも純正シートよりはポジションが下がっているので高いホールド性と相まってスポーツ性能を大幅に向上しています。Z33に装着しているSP-JCは車体側の制約によりポジションがどうにもならない事例です。ミッションケースを逃がすためのフロア形状のため、どんなにレール側で頑張ってもこのシートではポジションが落ちません。MINIはこれらの中では最もポジション自由度の高い車で、装着するシートとの組み合わせで無限大のポジション設定が可能です。

写真はボクのMINIの通常着座位置です。ベースに対してややリヤ上がりなのが分かりますか?ポジションは個人的な好みや体型の差が大切な要素ですから一概に決めることは危険ですが、MINIに限らず腰痛軽減を重視してポジション選びをする場合は、低さにこだわらず臀部〜太腿下に均一に圧がかかる角度にシートを装着することが大切です。MAGNIFICAのように装着後に角度調節が可能なモデルなら基本装着位置にシートを装着した後にポジション調整して好みの位置にするのがいいでしょう。そう言った機能がないシートの場合は、ある程度はスタッフのアドバイスに従ってポジションを出した後、実際に使いながら不具合をなくしていくリセッティング作業が必要です。ある程度完成されたチューニングカーにポンと付けて○秒タイムアップする魔法の部品がないのと同じように、80%完成した状態のレカロシート+レカロ純正シートレールの組み合わせを手に入れたなら、そこから先は各個人の体格・好み・使用用途に合わせたチューニングが必要と言うことです。

なお、車のチューニングでもメーカー保証や車検対応の範囲内のものと、全て自己責任で実行してコストをかけて改造車検を受けないと公道走行をできないチューニングがあります。ASMで基本的に行うチューニングは、レカロジャパンの設計範囲内での作業に限ります。例えば身長差があるご夫婦共用の車なら、多少コストがかかっても座面高さ調節機能付モデルをお薦めし、2人にとって80点のポジションを出すように装着しています。安全上の問題で、やむを得ない場合を除き座布団など敷き物を使って高さを調整することはお薦めしていません。事故が発生した時の衝撃は、サーキットでも公道でも何ら変わりませんし、むしろ公道での事故の方がエスケープゾーンがない分危険でさえあるのが現実です。シートベルトやエアバッグやレカロシートと言ったせっかくの安全装備も、設計想定外の動きを誘発するものを使用していると効果を発揮できない可能性があります。ボクが愛車で快適な座り心地を追求する時、その基準になるのは「そのままで安全にサーキットを走行することができるのか?」です。安全性と言う性能だけは、どんな車に乗ってどんな環境で使ってどんな体格のドライバーが乗っていても差をつけてはいけません。もちろん保安基準と言うレギュレーションがあることは大きな前提条件です。

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レカロジャパンを訪問です
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